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検査項目の意味

検査項目

検査項目 意味
総蛋白(TP) 血液中に100種類以上存在しているタンパク質の総量。その多くは肝臓で合成され、肝疾患・栄養状態などを表す。
アルブミン(Alb) 血液中でもっとも多くを占める(約60%)タンパク質。血管内に水を保持する働きをする。
尿素窒素(BUN) タンパク質代謝の最終産物。高値は代謝されたタンパク質の量が増えた、あるいは腎臓からの排泄が悪くなったかのどちらか。
クレアチニン(Cr) クレアチンリン酸という筋肉が運動するためのエネルギー源 が代謝されできる老廃物。腎機能が低下すると値が上昇する。
尿酸(UA) 細胞の核を構成するプリン体が、肝臓で分解されてできる老廃物。痛風や尿酸結石の原因になる。
eGFR 腎機能をあらわす指標estimated Glomerular Filtration Rateの略で、日本語では推算糸球体濾過量。年齢・性別・血清クレアチニン値を用いて算出する。60を切ると低い。
総コレステロール 肝臓での生合成(8割以上)・食事からの摂取・胆汁酸等としての排出などのバランスによって保たれる。
HDL-コレステロール 血液中の余分なコレステロールを運び出してくれるため、「善玉コレステロール」と呼ばれている。
LDL-コレステロール 血液中に余分にあると、血管壁に沈着して動脈硬化を促進するため、「悪玉コレステロール」と呼ばれる。
中性脂肪(TG) 脂肪酸のグリセリンエステル。エネルギー源としての脂質で、消費されなかった余分なものは、脂肪として貯えられる。血液中に多いと動脈硬化が促進されるほか、急性膵炎や脂肪肝を起こす。
総ビリルビン(T-Bil) 肝疾患・胆石などで黄疸がある場合に上昇する。ただ、採血後に溶血(赤血球がこわれること)を起こすと上昇する。
AST(GOT) 肝臓や心筋・骨格筋・赤血球などに多く含まれる酵素。GPTの値と比較しながら疾患を推測する。
ALT(GPT) 特に肝臓、ついで腎臓の細胞内に多く含まれる酵素。GPTは、GOTに比べて肝障害に特異性が高い。
ALP 肝臓・腎臓・骨・腸など体内の様々な臓器に含まれている酵素で、これらの臓器に障害があると血液中で高値になる。
γ-GTP 肝臓の解毒作用に関係する酵素で、肝臓や胆管に障害があると高くなる。飲酒の影響が特に大きい。
コリンエステラーゼ(ChE) 肝臓で生成される酵素。低栄養や肝臓の働きが低下すると血液中の値が低くなり、脂肪肝などで高くなる。
LDH(乳酸脱水素酵素) エネルギー代謝に係わる酵素の一つで全身の細胞に存在。そのため、どの臓器が損傷されても血中に流れ出し値が上昇する。
CPK 骨格筋・心筋・平滑筋・脳などに分布する酵素で、これらの臓器が損傷を受けると血中で上昇する。
グルコース(血糖) 血液中に含まれるブドウ糖の値。空腹時には110mg/dl未満、食後で140mg/dl未満が正常。
ヘモグロビンA1c(HbA1c) 赤血球中のヘモグロビンのうちどれくらいの割合が糖と結合しているかを示す検査値で、赤血球の寿命(約120日間)の間血中に存在するので、過去1~2ヶ月間程度の平均血糖値を反映する。糖尿病の診断や、血糖コントロールの指標にされる。
グリコアルブミン(GA) アルブミンはブドウ糖と非酵素的に反応し、グリコアルブミンとなる。アルブミンの半減期は20日前後なので、グリコアルブミンは過去1~2週間と比較的短期間の平均血糖値を反映する。
CRP定量(C-反応性蛋白) 細菌感染症・膠原病・心筋梗塞・悪性腫瘍・外科手術後・分娩後など急性炎症や組織崩壊がある時血中に増量。
蛋白分画 電気泳動を用いて蛋白を5つの分画に分け、それらの各分画の増減から病態診断に役立てる。
白血球数(WBC) 体を細菌やウイルスから防御する細胞。血液中に増えると何らかの感染症が疑われる。
赤血球数(RBC) 肺で取り込まれた酸素を全身の組織へ運ぶ。RBCが減少すると組織への酸素の供給が減り、貧血症状として動悸・息切れ・頭痛・めまい等が起こる。
Hb(ヘモグロビン・血色素) 赤血球の中に存在するタンパク質。赤色素であるヘムを持っているため赤色を帯びている。酸素分子と結合する性質を持ち、肺から全身へと酸素を運搬する役割を担っている。
Ht(ヘマトクリット) 血液に占める赤血球の容積の割合を%で示した値。
血小板 血液を凝固させて出血を止める働きをする血球成分。減少すると出血しやすくなったり、止血しにくくなる。
TSH(甲状腺刺激ホルモン) 脳下垂体から分泌されるホルモンで、甲状腺を刺激して甲状腺ホルモンの分泌を増やす作用がある。甲状腺ホルモンが足らないとTSHの分泌を増やして甲状腺を刺激し、多すぎるとTSHの分泌を減らして甲状腺への刺激を減らす。
FT4(遊離サイロキシン) T4はヨウ素が4個で甲状腺でのみ作られ、ほとんどがタンパク質と結合して活性を持たない。生物活性を持つ遊離型がFT4。
FT3(遊離トリヨードサイロニン) T3はヨウ素が3個で、約20%が甲状腺から分泌され、残りはT4が肝臓や腎臓で代謝されヨウ素が1個外れて変換される。作用はT3の方が強力(生物活性は約5~10倍)。 FT4同様に、生物活性を持つ遊離型のFT3を測定する。
TRAb(TSH受容体抗体) TSHの代わりにTSH受容体に結合して、甲状腺ホルモンの産生・分泌を過剰にする自己抗体。現在はM22抗体を用いた第3世代TRAbが使用される。